子どもの便秘にはタイプがある！悪化を防ぐための原因と対策を徹底解説

「最近、子どものお腹が張っている気がする…」「トイレに行くのを嫌がるけど、もしかして便秘？」
こうした悩みを持つママやパパは少なくありません。実は、日本の幼児（1〜6歳）の約30%が便秘の悩みを抱えているというデータもあります。

便秘といっても子どもによって原因はさまざまで、「毎日の生活習慣」に起因するものもあれば、「心理的なストレス」や「病気」が隠れている場合もあります。
この記事では、子どもの便秘のタイプ、原因、症状、悪化を防ぐ対策について、データを交えて詳しく解説していきます。

1. 子どもの便秘の現状

厚生労働省の調査によると、日本の子どもの約3人に1人が便秘傾向にあり、そのうち約10%が慢性的な便秘に悩んでいるとされています。
特に幼児期は排便リズムが定まっておらず、便秘になりやすい時期です。

子どもが便秘になる主な原因は？

• 食生活の乱れ（食物繊維不足・水分不足）
• 運動不足（腸の蠕動運動の低下）
• トイレ習慣の未確立（排便のタイミングを逃す）
• 精神的ストレス（環境の変化や緊張）
  
  

では、具体的にどのような便秘の種類があるのでしょうか？

2. 子どもの便秘のタイプと特徴

① 機能性便秘（生活習慣による便秘）

特徴:
子どもの便秘の約70%は、生活習慣の乱れが原因で起こる「機能性便秘」です。
これは、食事や水分摂取の不足、運動不足などが影響し、腸の働きが鈍くなることで発生します。

悪化時の症状:

• 排便時に「痛い」と訴える
• 便が硬くなり、血が混ざることがある
• 便を我慢することでさらに排便困難となる

データ:
厚生労働省によると、子どもに推奨される1日あたりの食物繊維摂取量は3〜8gですが、実際の摂取量は平均2g以下と不足傾向にあります。

解決策:

• 食事の改善:
  便秘解消に役立つ食品例（1日あたりの食物繊維量）
  ・キウイ（1個）→ 約2g
  ・さつまいも（100g）→ 約3g
  ・納豆（1パック）→ 約3.5g
  
• 水分摂取:
  ・体重10kgごとに約1リットルの水分を目安に、喉の渇きに限らずこまめな水分補給を行う。
  
  
• 適度な運動:
  ・毎日30分程度の軽いジャンプ運動やストレッチ。
  ・朝や放課後に公園遊びなどで体を動かす時間を設ける。

② 心理的便秘（ストレスが原因）

特徴:
環境の変化や不安、トイレに対する恐怖心が原因となる便秘。幼稚園や学校に通い始めたタイミングでよく見られます。

悪化時の症状:

• トイレを嫌がる
• 気分の浮き沈みが激しくなる
• 夜泣きや食欲の低下

データ:
子どもの心理的要因による便秘は、3〜5歳児の約40%が経験しているという調査結果があります。

解決策:

• トイレ環境を改善:
  小さなお子さまの場合、踏ん張るのが上手にできないことで便秘になっている場合もあります。踏み台などを設置してしっかりと足がつくようにするのも効果的です。
  
  
• リラックス習慣:
  寝る前の絵本タイムや深呼吸でストレスを軽減。「うんち」に関する絵本などでお話をするのも良いですね。以下は、娘の便秘に悩んでいた当時いっしょに読んでいた絵本です。うんちの大切さを子供にやさしく伝えながら、親子で楽しく読み進めることができます◎
  
  
  
  
• 便秘日記をつける:
  便の頻度やタイミングを記録してトイレ習慣を作る。私の場合、娘の排便がきちんとあった日はスマホのカレンダーにうんち💩の絵文字をつけていました。バナナ状の健康なうんちが出た日は、テンションが上がってハート絵文字なんかもつけていましたね（笑）
  忙しい毎日、うちの子いつ出たかな…？とうっかり忘れることもあるので、カレンダーに記入しておくと、かかりつけ医で排便サイクルを伝えるときにも役立ちます。
  
  
• 根気よく説明する:
  お話が分かる年齢のお子さまには、便がでないことで起きるリスクを落ち着いて伝え続ける。これが実はとても大切で、お母さんが落ち着いたトーンで「あなたのカラダがとても大切だから」と伝え続けることで子ども自身もうんちを出すことがどれほど重要であるかを理解してくれます。小さなお子さまはなかなかすぐにその気にはなれないのでママもついつい熱くなってしまうところですが、怖がらせる言い方にならないよう注意して穏やかに伝え続けてみてください。

③ 病的便秘（身体的な疾患によるもの）

特徴:
腸の病気やホルモンの異常が原因で起こる便秘。ヒルシュスプルング病*や甲状腺機能低下症などが代表的です。
※ヒルシュスプルング病：消化管のぜん動の役割を果たすために必要な神経細胞が、肛門から連続して欠如するために、その範囲の消化管の運動がおこらず、腸閉塞をきたす指定難病

悪化時の症状:

• 長期間排便がない（5日以上）
• お腹の膨満感が激しい
• 嘔吐を伴うこともある

解決策:

• 早めに小児科を受診し、超音波検査などで確認。
• お薬の活用: 酸化マグネシウムなどの便秘薬を医師の指導のもとで使用。

④ 薬剤性便秘（薬の副作用によるもの）

特徴:
鉄剤や抗生物質などの薬の副作用によって腸の動きが鈍くなるタイプの便秘。

悪化時の症状:

• 便が硬くなる
• 体重の増加が止まる
• 胃腸の不快感が続く

解決策:

• 薬の見直し: 医師と相談して別の薬へ切り替える。
• 善玉菌を補う: ヨーグルトや酪酸菌のサプリメントを併用する。
  
  
  

3. 便秘を予防するための5つのポイント

1. 水分をしっかり摂る（1日1.5〜2リットルを目安に）
2. バランスの良い食事を心がける（食物繊維、発酵食品を意識）
3. 適度な運動をする（毎日30分の軽い運動）
4. トイレ習慣を整える（毎朝トイレに座る習慣を）
5. ストレスを溜めない（親子でリラックスする時間を作る）

子どもの便秘には様々なタイプがあり、それぞれに適した対策が重要です。便秘は放置せず、長引く場合は早めに医師に相談することも大切です。毎日の食事や生活習慣を整えることで、健康的なお腹を育てていきましょう。

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